
AYAじい、ゴーヤーのカーテンが終わっちゃったよ。次は何を植えたらいいのかな?」

ちょうどいい時期じゃ。夏野菜の役目が終わったら、今度は花のカーテンを育ててみるのも楽しいぞ。おすすめは、ミニつるバラの“安曇野”じゃ。」

バラでカーテン?なんだかワクワクするね!
夏の緑のカーテンから花のカーテンへ
真夏に大活躍したゴーヤーやヘチマの緑のカーテンは、秋になると次第に勢いを失い、取り外すことになります。夏の間は日差しをやわらげ、涼を運んでくれただけでなく、新鮮な実まで収穫できましたが、その役目もやがて終わります。取り外した後のベランダはどこか寂しく感じるものです。

その空間を次の季節につなげるのが「花のカーテン」です。夏の緑から春の花へとバトンを渡すことで、ベランダは一年を通して生き生きとした姿を保ちます。私自身も昨年、初めてこのリレーに挑戦しました。夏のゴーヤーを片付けた後、代わりに植えたのがミニつるバラの「安曇野」。これが春に見事な花のカーテンとなり、ベランダを一新してくれそうです。
日本生まれのミニつるバラ「安曇野」の魅力
「安曇野」は日本で作出されたミニつるバラです。ピンクと白が溶け合う花色に、黄色の花芯がアクセントとなり、可憐で清々しい印象を与えます。小ぶりな花ながら次々と房咲きし、フェンスや手すりに誘引すれば、春のベランダ全体を彩る見応えのある景観になります。

一季咲きではありますが、その「待つ楽しみ」こそが魅力です。冬を越えて春に一斉に咲く姿は、日々の世話が報われた瞬間でもあり、眺めているだけで心が晴れやかになります。

夏のゴーヤーやヘチマが「食べられる緑のカーテン」だとすれば、安曇野は「目で楽しむ花のカーテン」。ベランダでの暮らしに彩りと華やぎをもたらしてくれる存在です。
真夏から準備する植え付けと用土づくり
ゴーヤーやヘチマを片付けたプランターとは別に、大きめの鉢を2つ用意して安曇野を植え付けました。

根張りを良くするため、用土は赤玉小粒、落ち葉から作った腐葉土、たい肥をブレンド。さらに発酵微生物を加えて、自家製のバラ用土にしました。

真夏の暑さで鉢は乾きやすいため、朝夕の水やりは欠かせませんでしたが、その世話をする時間が不思議と楽しみになりました。炎天下の中でも、「来年の春、このベランダがどんな景色になるだろう」と想像しながら水を与えるひとときは、未来を育てているような気持ちでした。
横へ誘引して作る「自然なカーテン」

バラのカーテンを作るためのポイントは、枝の誘引です。安曇野の枝をフェンスや手すりに水平に留めていくことで、芽吹きが均等になり、花が一面に広がります。枝を上へ伸ばすだけでは、花が上部に集中してしまいますが、横に広げることで自然なカーテンのような姿を作ることができます。
秋のうちにこの形を整えておくことで、翌春には一斉に咲き誇る花の壁が完成します。夏の野菜のカーテンから、春の花のカーテンへとつながっていくリズムは、まさに四季のリレーです。
まとめ:ベランダで季節をつなぐ暮らし
夏のゴーヤーやヘチマは食卓を彩り、安曇野の花カーテンは春を華やかに演出してくれます。野菜と花をリレーするように育てることで、狭いベランダでも四季折々の変化を楽しむことができるのです。
大切なのは「ひとつ終われば、次が始まる」という発想。植物の営みをつなぐことで、都会の小さなベランダにも自然の息吹を感じられます。あなたも今年の夏のカーテンを片付けるとき、次の春を思い浮かべながら、新しい挑戦を始めてみませんか。